教育社会学

担当教員
准教授 徳永 智子(とくなが ともこ)TOKUNAGA Tomoko
助教 太田 知彩(おおた かずさ)OTA Kazusa
専門研究領域の沿革と概要
教育社会学は、教育に関わる社会事象を対象とし、社会学の視点と方法で研究する学問です。教育社会学研究室は、東京教育大学の時代以来、この学問領域の発展と深化に努めてきました。国立大学法人化に伴う筑波大学の研究科改組の動きのなかで、教育社会学研究室は2001年に人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻の共生教育学分野を構成しました。研究室では学校や社会を対象とした大規模調査に取り組み、2010年代に行った主な共同調査活動には、「高校生のコミュニティとの関わり合いに関する調査」「共生社会に関する調査」「若者における職業意識の形成」といったものがあり、報告書が刊行されています。2020年度から教育学学位プログラムに移行し、現在に至っています。
現在は、教育社会学・教育人類学・異文化間教育学を専門とする徳永智子准教授と教育社会学・高等教育論・異文化間教育学を専門とする太田知彩助教が研究室を担当し、学生とともに国内外の教育社会学の多様化する研究領域・理論的視座・方法論について学びを深め、教育社会学研究と実践のさらなる展開を目指しています。
所属院生とテーマ
院生氏名 | 研究テーマ |
澁谷 優子(博士後期2年)個人ページ | 台湾につながる子どものアイデンティティ交渉 ―台湾の日本人学校を事例に― |
王 梓昂(博士後期1年)個人ページ | 中国系移民第二世代のキャリア形成に関する研究 |
島 沙也加(博士前期2年)個人ページ | 在日パキスタン人若者男性における教育から労働への移行に関する研究 |
Lorrana Ribeiro Falcão(博士後期1年)個人ページ | Youth Participatory Action Research (YPAR) with Brazilian Immigrant Children in Japan: Fostering Agency Through Student-Led Career Education |
杉山 りん(博士前期2年) | 外国につながる高校生に関わる学校・教員のゆらぎ―包括的な学校づくりに向けて― |
三波 毬那(博士前期1年) | 日本人学生の海外留学に対する意識についての調査 |
NGUYEN NGOC LAN CHI(博士前期2年) | Muslim Families’ Strategies and Challenges in Maintaining Their Children’s Religious Identity: A Study of Indonesian Families with Elementary School Children in Japan |
Ziyan LIU(博士前期2年) | Visualising Identity Formation of Third Culture Kids in Japan: Arts-Based Research at an International School |
相上 茉桜(博士前期1年) | 複数の文化を持ち合わせる人々のアイデンティティ・ホームの形成 |
教育社会学研究室の活動の特色
本研究室は、学類生と大学院生と合同で、各自の研究発表・検討と文献講読を中心に行っています。分野を越えた学び合いやネットワークづくりを目的として、複数の教員と大学院生による合同ゼミも行っています。質的調査に取り組む学生が多く、教育社会学・教育人類学分野のエスノグラフィーを読み、フィールドワークの方法や分析についても学んでいます。また、理論と実践の往還を重視しており、外国につながる生徒が多く在籍する公立高校において、当該生徒のキャリア支援・居場所づくりのアクションリサーチにも取り組んでいます。
海外の研究者や教員、留学生を受け入れ、海外の大学との教育・研究交流を行うなど、国際的な活動にも力をいれています。
<台湾の大学生との異分野研究交流会の活動の様子>




<高校でのキャリア支援・居場所づくりの活動の様子>



学生へのアピール
教育社会学研究においては、検討課題となる現象を、まずその問題の社会的背景や前史に位置づけて捉えることが大切です。新たな研究に必要となる対象や方法は、そうした吟味のうえに設定されることになります。研究の課題それ自体が、それぞれの問題史および研究史の大きな流れのどこに位置づくものなのかを問いかけながら、生み出される知見の意味と意義を磨きあげていきたいと思います。
また、教育社会学の視点は、あらゆる教育や社会に関する「問題」を精査することに役立つとともに、それらの「問題」に対する新たな理解や解釈を提示することにも資するものです。そして私たちの研究室では、そのようにして得られる知見を、「共生」に関する社会事象や理論に応用することをも目指しています。