教育制度学

担当教員
教 授 藤井 穂高(ふじい ほだか)FUJII Hodaka
専門研究領域の沿革と概要
教育制度研究室の沿革は、東京教育大学の開学とともに始まる。1949年に教育学部に教育制度講座が開設(安藤尭雄教授)され、以後伊藤秀夫教授、真野宮雄教授が講座主任を受け継ぎ、筑波大学教育学系時代には、教育制度学分野として真野宮雄教授、桑原敏明教授が主任担当し、さらに1999年より清水一彦教授が、2013年より藤井穂高教授がこれを引き継ぎ、その学風と伝統を守っているところである。
教育制度学は、教育制度についての事実問題を解明するとともに、あるべき教育制度改革への理論的・実践的知見を洞察し、提供していく学問として、教育学の中核をなす分野である。21世紀の教育問題として、教育制度に関わる問題を理論的かつ実際的に解決を図っていく重要性が高まっている。
教育制度学の研究は、近年の教育改革の進展とともに、研究対象領域も拡大している。生涯学習体系への移行や個に応じた教育の重要性が指摘される中で、乳幼児期教育や青年期教育の研究、高等教育の多様化・個性化あるいは高度化をめざす大学制度研究、さらには国際的な視野を踏まえた比較教育制度研究などを通じて、教育制度学研究の水準を高めていく必要がある。
所属院生と研究テーマ
氏名 |
学年 |
研究テーマ |
小牧 叡司 |
博士後期課程3年次 |
子どもの権利条約の国内実施、アイルランドの教育改革 |
髙野 雅暉 |
博士後期課程3年次 |
米国における高大接続:Dual Enrollmentを中心に |
山中 拓真 |
博士後期課程3年次 |
保育職における性別構成の効果と要因に関する計量分析 |
中端 紅南 |
博士後期課程3年次 |
高校商業教育における資格取得指導に関する史的研究 |
黄 琪鈞 |
博士後期課程1年次 |
幼児教育の質評価制度に関する日台比較研究 |
研究室活動の特色
(1)毎週火曜日に定例研究会を開催。OB・OGの先生方もいらっしゃる中、大学院生・学群生が研究発表。
(2)日本教育制度学会の事務局を担当。
(3)各種懇親会、学系スポーツ大会等への参加。
学生へのアピール
教育制度は、教育学の中でも幅の広い領域の学問です。各国の教育制度を対象とするもの、幼児教育をはじめ初等・中等・高等といった教育段階を対象とするもの、人権教育や教員養成、職業教育、生涯学習といった領域テーマを対象とするもの、さらにはこれらを組合せて対象とするものなど、多種多様な研究テーマや対象を掲げて追究しています。しかし、その基本は、子どもや学習者の学習権を保障する制度構築であります。
教育への関心それが教育制度研究の始まりであり、本研究室への入学の基礎資格です。多種多様なテーマをもった研究集団が、互いにアーティキュレイトしながら、あなたの問題関心をより鮮明にし、あなた自身のキャリア開発をあたたかく援助してくれるはずです。